「なんだこの手触りは・・・・」
サステナブル(持続可能)な素材として、本来ゴミとして捨てられていたパイナップルの葉を
加工した素材はまるで本革のシュリンクレザーのような見た目と触り心地には初めてサンプル生地を手にした時には驚いた。
それが、私の最初の感想
それは今から1年以上の前の話だった。
今回私たちがモノづくりするにあたり
セレクトした素材
ピニャッテクス
環境問題へ直結している私たちのコミットメントにぴったりの素材と判断し採用いたしました。
ピニャッテクス?
日本ではまだまだ知名度は低く、その存在は知られていません。
この数年、世界的にメジャーなブランドがこのピニャッテクスを用いて少しづつ世に作品を出し始めています。
この素材をデザインしたのは、スペイン人の女性、カルメン・ヒホサ(Carmen Hijosa)さん。
革産業で15年も働いてきた彼女は、革の製造所を管理するために仕事でフィリピンに訪れる機会が多々あったそうだ。
しかしフィリピンへ訪れるたびに、多くの動物を殺してまで作られるレザーは「なんて持続可能ではないんだ」と実感したという。
そして彼女は革の業界に精通しているひとりの作り手だからこそ、レザーのオルタナティブを生み出す責任があると感じピニャッテクスの開発に精を出した。(参照元:Crane)
フィリピンの現地にあるもので「動物の革の代替品」を作りたいと思い、現地を調査していたときに彼女がわかったこと。
それは、パイナップルの捨てられる葉っぱや茎の繊維から袋や布などの製品が作られていることだったという。(参照元:Crane)
結果、カルメンさんは、フィリピンで雇用を創出し、動物を一切殺さず、パイナップルの無駄な部分から生成されるビーガンレザーを販売するというサスティナブルなビジネスモデルを生み出したのだ。
袋や家具などあらゆるものに使用できるほど、丈夫で持続可能な素材であるPiñatexは、革だけでなくポリエステルなどの石油系の繊維のオルタナティブにもなりうると彼女は確信している。(参照元:Crane)
普段あまり気にせずに消耗される革製品。実に革の産業だけで皮革製品のために殺される動物の数は、全世界で年間10億頭を超えるという。(参照元:PETA)
「なんだこの手触りは・・・・」
その生地を手にした時、私の中でひとつの光が見えた瞬間だった。
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